​​​​​​​​​​​​​​KULI​​​​​​​

熱マネジメントシミュレーション


KULIの概要

車両の任意の動作点でのエネルギーの最適かつ効率的な使用は、自動車産業にとって最も重要です。


自動車エンジニアによる開発では、エンジン冷却システムの他にも、パワートレインシステム、冷暖房システムなど多岐に渡って焦点が当てられており、また、特に車両全体における包括的なエネルギーの流れを考慮することが、重要となってきます。すなわち、機械エネルギー、電気エネルギー、熱エネルギーの全てを同時に考慮し、並行して最適化することが必要となってきます。 こうしたシミュレーション・タスクに対し、自動車の熱マネジメントシステムの解析・最適化のツールとして20年以上にわたる実績を持つKULIは、冷却システム内のコンポーネントの設計検討段階におけるパラメトリック・スタディや、性能、システム動作信頼性、快適性等における制御ストラテジーの最適化などにより、開発の様々な段階においてエンジニアをサポートします。


KULI-包括的なシステムレベルのシミュレーションソフトウェア

利点:

  • 1D解析により、短い計算時間で効率的なCAE検討が可能
    • 冷却システム
    • 空調システム、HVACスキーム
    • ドライブトレインのコンセプト
  • テストベンチでの測定を基にした開発検討と比較し、システムのバリエーションと最適化検討において、工数・コスト・時間を大幅に削減
  • コンポーネント間の相互干渉の迅速な検討・評価が可能
  • 機能ごとに分けられた各モジュールを別々に導入可能
  • 簡易なオペレーションは、短期間のトレーニングで習得可能

コンセプト検討段階では、エンジン、トランスミッション、熱交換器、ファン、キャリーオーバーパーツ、バッテリー、制御要素など、多岐にわたる項目の検討が必要です。

一般的に、要求性能と排出ガス基準を同時に満たす冷却システムの設計が、車両開発では特に重要な項目となります。 MAGNAの技術センター(セント・バレンティン オーストリア)は、コンポーネントレベル、システムレベル、車両レベルの全てのレベルにおいて要件を満たす熱マネージメントシステムの構築、およびその最適化を実現するため、KULIソフトウェアを開発しました。KULIは様々な法規制への対応の検討段階から、開発要件の明確化および有効性の確認をサポートします。

適切な熱マネージメントを実施することで、燃費の改善、排気ガスの低減、また、既存のガソリン車だけではなくHEV/EVにおいても、大きな効率の向上が期待できます。

KULIの開発元であるMAGNAの技術センター(St. Valentine オーストリア)では、車両開発のエンジニアリングサービス業務における幅広い知識・経験が、常にKULIの開発にフィードバックされています。

車両の熱マネージメントの主要な目的は、依然、コンポーネントのオーバーヒートを回避すべく特定の温度以下に管理することにありますが、HEV/EV等の研究開発が進む近年では、その他の項目においても熱マネージメントが重要視されています。例えばバッテリーでは、温度が特定の範囲内におさまるよう管理することが、バッテリーの高効率、長寿命の実現に非常に重要です。 車室内空調解析では、ACモード、ヒートポンプモード、ホット・ガス・サイクルモードの検討が可能です。HEV/EV等では、空調冷媒回路はバッテリー冷却にも用いられることがあります。その際には、チラー(冷媒と冷却水の熱交換器)が使用され、冷却水回路と冷媒回路がリンクしますが、このようなケースにもKULIは対応しています。 包括的な最適化プロセスにより、ユーザの最適なレイアウト決定をサポートします。

車両開発の最新の動向に対応すべく、ソフトウェア、およびシミュレーション手法の改善・開発に常に取り組んでいます。


エンジニアリングプロセスをサポートするKULI

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