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KULIでは、お客様のご要望に応じた様々なアプリケーションをご用意しております。

KULIのアプリケーションについては下記をご覧ください。

最適な冷却システムの設計は、車両開発において重要な課題となります。開発の初期段階から開発プロセス全体に通じて解析作業が必要になります。KULIはすべての段階でシミュレーション作業をサポートします。 車両開発の初期段階で冷却システムのサイズを決める必要があります。この段階では熱負荷、外気温度と入口温度、最大許容温度によって決められたいくつかの高負荷動作点が与えられます。

それらの条件に沿ってKULIモデルは、ラジエータコアの比較、サイズ設定、熱交換器の構成、ファン回転数等を簡単に検証することが出来ます。これにより最適な風量を設定します。この風量は、設計部門と空気力学を扱う部門にとって有用な情報となります。開発初期段階で車両メーカーは、上記の情報を基にサプライヤーに熱交換器の性能要求を出します。サプライヤーでは、最適化、パラメータ・バリエーション、COMインターフェースと言ったKULIの機能を使いOEMの要求を満足する熱交換器の仕様を提案します。

冷却システム開発の後半では、流体側部品の設計が進み構成部品間の熱分布(熱源、ヒートシンク、熱交換器)が正確にシミュレーションできます。KULIのシグナルパスを活用すればサーモスタット、ポンプ、バルブ、ファンが最小エネルギー消費で最大冷却性能を発揮する様に最適化することが出来ます。特にハイブリッドや電気自動車の過渡解析に有用です。

車室内の各ゾーンの温度を確認するための、KULIシステムの作成手順を紹介します。

夏の冷却時または冬の暖房時のHVACシステム性能を過渡解析にて検討します。

ターゲット

空調の吹き出しモード(内気循環、外気導入、デフロスト等)による運転席、乗客座席(1列と2列)の顔と足元の温度を確認し、構成部品の仕様を検討する。

冷房シミュレーションの一般的な手順

1. エンジン冷却システムのモデリング

2. A/C回路との統合

3. 詳細の車室内モデルの作成

4. 車室内の温度分布の表示

冬の低温環境において電気自動車のエネルギー消費を低減する対策の一つは、車内暖房に代替の熱源を利用することがあります。

Sunamp社の相変化蓄熱材「PCM」の融点を調整することで、暖房と冷房両方に使用することを可能にしました。

このプロジェクトでは、ヒートポンプを補助するPCMの有効性を検証しました。

また、世界のさまざまな場所での年間エネルギー消費量を調査し、気候による影響を調査しました。

寒冷地(トロントやベルリンなど)では、現実的なサイズのPCMを使用したシステムは、PTCヒーターのみの仕様と比較して40%以上、ヒートポンプシステムと比較して15%以上の暖房エネルギーが節約できます。

冬季における車内暖房システムのエネルギー消費は、電気自動車の航続距離を低下させるため、関係各社が改善に取り組んでいます。電気自動車のバッテリーと車内を同時に冷却する必要がある夏季の高温環境において、乗客の快適性は重要な課題であります。車内と外部の間の大きな温度差がこの要因の1つであるため、車内の断熱は有用です。Honeywell社は、発泡材の技術を活かした断熱製品を展開しています。

KULIを使った(テスラモデルSをベースとした試作車両に基づく)車両の熱シミュレーションでは、外気温-10°Cで約3.5%(ウォームアップ)から4.6%(温度維持)の航続距離の改善が見込まれます。外気温40°Cの炎天下では、車内温度を60°Cから25°Cへ下げる時間を最大50%に短縮することが可能です。

冷却システムの開発が進むに連れ、CFDモデルによりエンジンルーム内で熱交換器を通る空気の流れが解析出来る様になります。一般的な使い方を紹介しますと、等温CFDシミュレーションを行い、結果として得られた質量流量で1D KULIモデルを補正します。KULI advancedにCFDデータをインポートし、ラジエータ表面の不均一な風速分布を冷却パッケージ内の温度および熱流量解析に使います。 この情報は、CFDの3Dモデルにフィードバックされ、3Dモデルが1DのKULIモデルと同じ空気抵抗値を使用しているか検証することが可能です。

KULIは、ディーゼル機関および電動鉄道車両用の冷却システムの設計に対応します。3つの熱交換器を持つ天井形冷却システムがオンラインライブラリーで閲覧できます。低温側回路は電気、電子部品の冷却に、高温側回路はエンジン冷却用ラジエータとインタークーラーで構成されています。 ファンは、駆動方法によって電動、機械駆動、油圧式を選択します。冷却システムの要求をセンサーが読み取ってそれに応じたファン回転数を制御します。標高の高い山や暑い気候での運転を想定し、シミュレーションを実施することも出来ます。 コンセプト検討段階で行われたさまざまなバリエーション検討の結果、鉄道アプリケーションに適した冷却システムのバーチャルモデルが作成されます。その仕様に基づく試作品で単品および車両試験を行ない、KULIシミュレーション結果を検証します。

KULIでは、バッテリーモデル、モーターモデル、電動パワートレインモデル(インバータ、コンバータ)を使って簡単に電気自動車用冷却システムのシミュレーションモデルを作成することができます。従来の熱マネージメント(冷却パッケージ設計と構成)とエネルギーマネージメント(電動パワートレインの熱損失の検討)と共に、車両の航続距離予測は重要な課題です。

利点

EVの航続距離は外気温度とHVACシステムの電力消費(冬は暖房、夏は冷房)に大きく左右されます。KULIは、ACシステムとマルチゾーン車室内モデルを車両のシミュレーションモデルに織り込むことでこれらの影響を解析することが出来ます。基準システムの分析だけではなく、HVAC動作制御を修正することで熱マネージメントの最適化を図ります。

モデルの使い方

例題のサブシステムはユーザが定義した走行サイクルによる航続距離を予測します。
航続距離は、走行中の電力消費と残りの充電レベルによって計算されます。車両の効率は、動作点に依存するため、走行中に変化します。サイクル走行終了時(例:NEDC)の航続距離の予測だけではなく、航続距離に良いまたは悪い影響をする要因を特定することも出来ます。

このサブシステムは、車両シミュレーションモデルのコンテキスト内または他のシステムにエキスポートされても問題なく使うことが出来ます。

この例題は、毎年世界各国で開催されるKULIワークショップにて使われた物です。

関連リンク:EVワークショップの例題

冬季の低温環境で電気自動車の航続距離が短縮する理由の1つは、窓の曇りを防ぐために空調が外気モードになることであります。

GXC社が開発したウィンドウコーティングは、湿気による水分を透明なフィルム状にしてウィンドウ上で拡散させるので、不透明な曇りの原因となる、湿気が水滴としてウィンドウ表面につく事を防ぎます。

したがって、はるかに高い空気再循環率が実現可能です(GXC社製コーティングの実験結果による)。

コーティングによる航続距離の改善の効果は、どの程度でしょう?

KULIを使った(テスラモデルSをベースとした試作車両に基づく)車両の熱シミュレーションでは、外気温-10°Cのウォームアップ時に最大11%の航続距離の改善が見込まれます。


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